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WINE SALON REPORT

2018/11/1
第2回 関 修 ワインサロン ワイン会

南青山「ランタンポレル」にて
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第二回 ワイン会のお礼

 
 11月1日に行なわれました第二回関修HPワイン会も無事終了することが出来ました。
 この度は会食形式ということで、人数も十二名に限定させていただきました。また、決して気軽な会費ではなかったものの早々に定員になりましたこと、心よりお礼申し上げます。
 会場は昨年の11月オープンしてちょうど一周年を迎えようという南青山にあります「ランタンポレル」にさせていただきました。店主の古賀さんはサーヴィス出身の方でワインに造詣が深く、ワインリストを相談させていただきながら決めてゆく作業は楽しく、また意義深いものでした。テーマは「飲み頃のブルゴーニュ」でしたので、制約のある中、御好意でレヴェルの高いリストになりました。メインの魚、肉にそれぞれ同じ2011年ヴィンテージのものを、そしてデセールの前のフロマージュに1999年のヴィンテージワインを合わせることで、関が日頃提唱している「ワインは寝かせて飲むべし」という考えを体験していただけるチョイスとなりました。ワインの状態もよく、とりわけ1999年のサントネは良好でホッとした次第です。また、皆さんよくお飲みになられ、用意した8本のワインでは足りなくなり、白のルニャールのオート・コート・ド・ボーヌ2015年のブテイユを古賀さんからサーヴィスで出していただきました。これもまた実に美味しいワインでした。古賀さんには心よりお礼申し上げます。
 また、先にワインリストありきの我儘に内藤シェフは快く応えて下さり、ワインに合う素敵なコースを仕立てて下さいました。どの料理もソースが大変美味しく仕上がっており感心した次第です。とりわけ、メインのヴァンデ産小鴨の胸肉のロティはシンプルなジュのソースといいつつ、ソースそのものの美味しさに加え、キノコのピュレを添え、味の変化も楽しめる実に創意に富んだ一皿だったと思います。ワインと素敵なハーモニーを奏でてくれる料理をご提供いただいたこと、内藤シェフに感謝します。
 そして、お客様方も喜んでおいでだったのは店の内装、さらにカトラリーやワイングラスなど調度一つ一つに気が配られ、実にお洒落だったことです。さすがサーヴィスの方がオーナーのレストランだと感心しました。昨今のレストランガイドは評価の対象が料理中心になってしまい、ワインやサーヴィスに重きを置かず、食を楽しむ空間としてのレストランという「美食」の基本理念をおろそかにしがちです。関は「フランス料理の正三角形」を提唱し、料理・ワイン・サーヴィスの三本柱が均等なバランスを取ることこそ、「美食」にふさわしいと考えます。今回のランタンポレルでのワイン会はそのような関の考える理想的なフレンチでの会食だったと確信しております。
 また、今回のワイン会にはリーファーワイン協会会長の下野隆祥様にもご臨席いただきました。下野さんは『世界一のサーヴィス』(PHP新書)といったご著書もあるサーヴィス界の重鎮でいらっしゃいますが、マキシム・ド・パリ、レカンなどでソムリエとしてご活躍なさった経歴があり、ワインに関しては厳しい目(舌)をお持ちです。今回のワイン会は下野さんからも及第点をいただけたと嬉しく思う次第です。
 このようなまさに「時を忘れる(ランタンポレル=時を超えた)」食事をご一緒させていただけましたことを嬉しく思いますと共に、今後もこのような会食形式のワイン会も続けて行く所存ですのでどうかご支援のほどよろしくお願いたします。
 最後にランタンポレルの皆様、スタッフの方々、そして何よりご参加くださったお客様にお礼申し上げ、第二回ワイン会の報告とさせていただきます。

関 修

 20181101ワインリストと簡単なコメント  関 修

 

NV Drappier Brut Nature Zero Dosage(NM)PN100%

(ドラピエ〔ネゴシアン・マニピュラン〕、ブリュット・ナチュール、ゼロ・ドザージュ、ノン・ヴィンテージ、ピノ・ノワール100%)
 コメント ドラピエはシャンパーニュ地方の南端のウィルヴィル村にある1808年創業のメゾン。有機農法を実践。ピノ・ノワールを主体とし、ドザージュ(リキュール添加〔加糖〕)を極力抑えたシャンパーニュ作りを行なってきた。その中でもこのナチュールはピノ・ノワール100%、ドザージュを行なっていない。まさにピノ・ノワールそのものがシャンパーニュとしてどのように成立しているかを体験できる逸品。
 

2011 Côte de Beaune Blanc la Grande Châtelaine / Emmanuel Giboulot

(コート・ド・ボーヌ、ブラン、ラ・グランド・シャトレーヌ、エマニュエル・ジブロ、2011年)
 コメント コート・ド・ボーヌはボーヌ村の中にある66haほどの小さなアペラシオン。ジブロは1972年から有機農法を実践し、ブルゴーニュのビオワインの草分け的存在。ラ・グランド・シャトレーヌはクリマ(畑の区画)の名。ジブロはその中でも木々に囲まれた彼のみが所有する独立した部分の畑でブドウを栽培。ビオディナミには理想的な環境とのこと。シャルドネのストレートな魅力とワインとしての複雑な味わいが期待できる。
 

2011 Gevrey-Chambertin / Camus Père & Fils

(ジュヴレ=シャンベルタン、カミュ・ペール・エ・フィス、2011年)
 コメント ジュヴレ=シャンベルタンを代表する作り手というか、かつて日本のフレンチでブルゴーニュと言ったら、このカミュの黒いエチケットがすぐに思い浮かんだもの。筆者も二十数年前、当時関西最高峰のビストロ・ヴァンサンクを訪れた際、飲んだのがこのカミュのジュヴレ=シャンベルタンだった。ある種、ブルゴーニュの基準となる銘柄。
 

1999 Santenay Rouge / Charles Noëllat(Cellier des Ursulines)

(サントネ、ルージュ、シャルル・ノエラ(セリエ・デ・ウルシュリーヌ)、1999年)
 コメント シャルル・ノエラはドメーヌとして有名だったが1988年に畑がマダム・ルロワらに売却され消滅した。ノエラ家の親類にあたるネゴシアン、セリエ・デ・ウルシュリーヌの当主が商標として自社ワインのブランドに用いてその名が現在に残る。元々クルティエ(仲買人)だったこともあり、生産者の蔵に眠っているオールドヴィンテージのボトル買いも行っている。このサントネもその一つと思われる。コート・ドールの南端(ボーヌ地域)の村、サントネの赤ワインはタンニンに富み、1999年はヴィンテージ的にも良作年であることから、熟成しながらもまだまだ楽しめるブテイユであることが予想できる。
 
 

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